業務内容

KHGを担う「放送業務」と「制作業務」の仕事

放送技術社の業務を大きく分けると「放送業務」と「制作業務」の2つの仕事に分けられます。放送運行を止めることなく円滑に進行する放送局の重要な仕事から、その放送で使用するコンテンツ制作の領域にまで放送技術を核とした映像に関する業務を幅広く展開しています。

放送業務

地上波・BS・CS・ラジオあらゆる放送に関わる業務です。

スタジオ・・・

番組を収録や生放送をする場所です。皆さんがテレビでご覧になれる局内部は主にこの部分かと思います。
スタジオ内は撮影される場所にセットが置かれ、カメラ・音声・フロアディレクター・アシスタントディレクターなど、さまざまな役割を持った人が番組制作にあたります。

サブ・・・

スタジオで番組制作をする際に、カメラやVTR映像をスイッチングしたりBGMや効果音をつけるなどの調整作業を行う場所。放送局には主調整室(マスター)があり、すべての番組はここから送出されますが、主調整室に送る前の調整作業をすることから、副調整室と呼ばれます。

ロケ取材・・・

スタジオではなく、放送局の外に出て撮影を行う業務です。「ロケ」はロケーションの略。ニュース番組やバラエティ番組、ドラマなどで、スタジオでは得られない情報や効果が必要な際に行われます。またロケ取材を行うにあたり、そのロケ場所を決める作業をロケーションハンティング(略してロケハン)と言います。

タイトル・・・

ニュースのスーパーなど放送の中で表示される文字・静止画素材のテロップやフリップおよびCGの作成などを行います。番組制作者の希望するイメージを具体化するために、技術力以外にデザインセンスも要求される業務です。

編集・・・

スタジオやロケで収録した素材やニュース映像などを、番組として見やすいよう編集を行う業務です。まず素材が編集され、そこにBGMや効果音などの音声が加えられます。出来上がった番組は、放送準備を経由し主調整室(マスター)から放送されます。

マスター・・・

放送局の頭脳でもあり心臓でもある重要な場所。放送するあらゆる映像・音声がここに集められ、視聴者が見る状態に仕上げられて、放送(送出)されます。番組やCMが予定通りの時間に間違いなく流れるよう、自動番組運行装置(APSまたはAPC)というコンピューターで制御し、放送しています。

放送準備・・・

主調整室(マスター)で放送する番組素材の確認と放送運行データの作成を行います。放送する番組本編などの放送素材が予定通りの時間で作成されているかなど、最終的な確認を行います。また、各番組を主調整室(マスター)で間違いなく自動放送するための放送運行データの作成を行います。
※部署の名称、業務内容の詳細は、各局で違いがあります。

CMバンク・・・

CM素材の登録、プレビューを行います。広告代理店から搬入されるCM素材を、CMバンク装置(CM素材を管理・送出するサーバー)に登録するファイリング作業と、一日分のCMをCM進行データ通りに実際に流し、確認するプレビュー作業を行います。
※部署の名称、業務内容の詳細は、各局で違いがあります。

編成・・・

番組をどのような時間に放送するかの「番組編成」を決めています。放送する時間に適した番組を放送するように放送時間を組み立てます。その他に番組企画・宣伝からスタジオなどの運用まで多くの仕事をしています。

技術・・・

テレビやラジオで技術職といえばカメラマンやミキサーを思い浮かべる人が多いと思いますが、放送機器の保守・管理、放送事故の原因追及、機器メーカーとの折衝など、放送するために必要な技術面で放送局を支える仕事です。

制作業務

テレビ局・放送局を支えてきた確かな技術力で、番組制作から技術スタッフ派遣、CM制作、ビデオ制作など、ゼロの発想から完成まで

打合せ・・・

「この人を追いかける番組をつくりたい」「この商品のイメージビデオをつくりたい」イメージを現実に変える第一歩がお客様との打合せです。紹介する情報を『主観的な視点と客観的な視点』を盛り込み効果的に伝えるために、お話しを伺い正しく理解・消化するまで繰り返し打合せを行います。また制作・技術スタッフ同士も度々打合せを行います。完成イメージや切り込む目線の共通認識を持つためです。どの業界でも同じですが、コミュニケーションを密に取ること=作品の精度が上がるのは間違いないようです。

企画書・構成台本・作業スケジュール等の作成・・・

企画書…これで作品の方向や内容・予算や期間が決まりスタートラインに立てる『仕様書』。
構成…企画書を基にどのようなコンテンツをどの順番で並べるのかを記した『設計図』。
台本…構成からさらに具体的な映像・コメント・音楽などが記される『組立説明書』。

テーマの本質を伝えるのは最低限のライン。さらに撮影や音声などで想像を具現化する際『見る人に訴える最大限の効果』を生む『独自のアイディア』を盛り込むような効果的な表現を模索します。そして、社内・社外を問わず多くの関係者により何度かブラッシュアップされていきます。

撮影・・・

大きく『収録』と『生放送』に分類されます。収録は、テレビ局ではENG(いーえぬじー=Electronic News Gathering)と言われ、ビデオ撮影全般を指します。時間や状況的な制限がある中で集中的に段取り良く行えるように心がけます。また時々訪れる『台本にないミラクル』も、撮影現場で味わう大きな喜びのひとつです。ちなみに撮影の時に食べる『ロケ弁』の中身でスタッフに予算がバレるとか…?!

スタジオ・・・

番組撮影やコメント収録に使用。屋外でのロケと違い、天候・季節などに左右されず撮影機材や背景セットなどをセッティングできるのがポイントです。しかし、段取りや予算次第で大幅に予定がズレ込むこともあります…。

中継・・・

報道番組、情報番組を中心に即時性・突発性を重視する場合には『その現場から伝える』生中継スタイルが取られます。様々な状況に対応できる中継車両や機材を駆使しますが、あらゆる場面に柔軟に対応できるスキルをもつスタッフであることも重要です。また撮影・伝送の他に「現場⇔中継車⇔局」のリアルタイムでの連絡が発生します。「コメント変更しました」「現場リポートまであと5分」「残り30秒」「まとめて下さい」など内容や進行に関わるやりとりを行うためです。衛星中継の場合は現場から発する電波(チャンネル)に双方向の連絡回線が備わっていますが、現在は個人の携帯電話を連絡回線として使用するケースも多くなってきました。

技術スタッフの派遣・・・

様々な現場での経験を積んだスタッフはまさに『職人』。しかし、多くの現場では決して一人では仕事になりません。普段は職人たちによるチーム戦となります。現場によっては別々の会社や所属のカメラマン・音声マン・照明マン・編集マンによる「職人オールスターズ」が結成されます。「このジャンルにはこの人!」と特化した職人ワザを身につけることも大切ですが、同様に協調性や人柄が大きく影響するのも事実。誰でも現場では気持ち良く仕事がしたいですからね。

編集・・・

収録した映像・音声を繋ぎ、ひとつの物語にする作業。TV局では、①担当ディレクターやADによる『仮編集(カリヘン)』⇒②編集マンによる『本編集(ホンヘン)』と段階を踏むケースが多いようです(本編集のコスト減の為)。現在は、収録素材をデジタルデータ化して取込みパソコンのソフト上で編集を行う『ノンリニア編集』が主体です(対して『リニア編集』はテープ素材から1カットずつテープに編集)。しかし、新鮮な材料(撮影素材)も料理人(編集マン)の腕が良くなければ美味しい料理(番組・パッケージ作品)にはなりません。映像・音声に更に磨きがかかりテンポのある流れになるように、編集マンは日頃から高いセンスと早く正確にオペレートするスキルを高める努力を養っています。

ナレーション原稿の作成・・・

収録した映像・音声で表現しきれない部分を補完したい。情感を増したい。あの人の声で表現してみたい…。仮編集の作業と同時かその後にナレーション原稿を作成します。書き手であるディレクターやライターの文章力が問われ、不得手なジャンルの場合はこの為にテスト勉強以上の自己学習を必要とします…。

MA・・・

「Multi Audio=えむえー」音声編集の意味。HDや4Kなど高密度・高精細化している映像分野と共に、五感に訴える音声・音楽も作品を支える大切な要素です。多チャンネル収録やサラウンド放送、TVでは適正な聴感に整えるガイドライン=ラウドネス値の導入など、MAにおける作業は日々多様化しています。